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【食ing DAYs】DAY4レポート


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11/17に【食ing DAYs 】DAY4がGomboppaで開催されました!

ゲストとして、仙台市のSDCinc及び株式会社 GUILD代表取締役の本郷紘一さんをお招きして、講演いただきました!小商いやマルシェを通して、「食」にまつわる表現をし続けてきた、ここでしか聞けない本郷さんの等身大のお話です。


【食×Life Style】

~ほしい暮らしは自分で作る~


サブタイトルからも分かる通り、すごく前向きでポジティブな内容だった今回の食ing DAYs。本郷さんが食を通して公共空間に関わりだしたきっかけやモチベーションから、チームとして目的を達成するためのリーダー論まで話が至りました。

そして、本郷さんが今回の食ingDAYsで最も伝えたかったこと。

「 街をつくるのは行政とか街の偉い人ではなくて、街というものは自分たちでつくれるし、つくるものだ。」

このコアメッセージをお伝えできるように、レポートしていきたいと思います!




チャラから公共へ
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自分のルーツを語る本郷さん

補助金を利用せずに民間資金のみを活用した、公共空間プロデュースで著名となった本郷さんですが、どのようなきっかけで現在のオリジナルなポジションを取られたのかに興味がありました。


現在は「GREEN LOOP SENDAI 」という定禅寺通りと周辺の公園を活用したイベントの仕掛け人として名前が出ることが多い本郷さんは、今もハサミをにぎる美容師でもあります。25歳のときに独立して美容室を開業しました。1年目から業績が好調だった本郷さんは、当時クラブで遊ぶのが大好きな自称チャラい出身。その後、クラブで遊ぶことに疲れてしまったとのこと。


それから本郷さんがやられたことを順に挙げると、地元の耕作放棄地をみんなが交流できる市民農園として整備、公園を民間の資金で行ったリノベーション、定禅寺通りで行ったコーヒーフェス、前述のGREEN LOOP SENDAIへと展開していきます。


みんなが使える場所づくりから、みんなが活躍できて人が集まれる仕組みづくりへと、段階的に進んでいかれます。おそらくそのきっかけは、美容師として独立した2年目。それまでは自分が一番で、自分がメインキャラクターで行くぞ!というマインドでした。あるとき、自分の店舗スタッフの仕事ぶりを俯瞰的にながめると、現場で輝いているスタッフたちを目にします。スタッフたちをもっと輝かせる環境を作る方が得意かもしれないという気付きがあったそう。そのときを境に本郷さんは人を輝かせるために、人のために生きるようになりました。そのとき27歳です。そして、仙台生まれ仙台育ちの本郷さんには、自分の街をもっと面白くしたいという欲求がありました。その想いを、できる範囲から小さく始めていきました。そこから大きく育てることができたのは、人を輝かせる本郷さんがいたから。人のために生きること、自分の中から湧き出る欲求を声に出して実行するマインドがあったからこそ、GREEN LOOP SENDAIのように行政も巻き込み、100人規模の仲間が支えるイベントが1年に2回もできているのだと実感しました。不思議と、話している本郷さんの背景にそういう姿が浮かぶんです。




自分が楽しみたい、だから自分でやる
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会場は本郷さんの独特の空気感に包まれました。

すごい話ですよね、補助金を使わずに街をジャックするような規模のイベントを年2回も開催しているなんて。それを年3回に増やそうというからさらに驚きです!そういうエネルギーってすごくピュアな動機だと思うんです。本郷さんの話の中で、何度も同じようなフレーズが登場しました。


「自分でやってみよう」


自分がそうしたいから、自分が楽しいと思うからやってしまう。Do it myself。そこで、本郷さんは現状をこうしたいと声を上げてみんなが見えるように旗を振ります。責任は自分が取ると宣言し、その声に共感した仲間が集まるので、Do it ourselvesにしてしまう。本郷さんが「一人で生きていくのは限界がある」と仰っていたのはその通りで、リーダーが目的地を決めて、同じ志の仲間と一緒に進んでいくことが大事。仲間がいるからその道中も楽しめるというものです。




べジータとルフィ

本郷さんはすべてのプロジェクトでチームをつくります。そして、プロジェクトが達成できるように責任の所在を明確にします。つまり、チームをつくるときのポイントは、リーダーを決めることです。リーダーに必要なのは次の3つのポイントです。


①ポジティブなヴィジョンがあって、語れること

②引力がある

③リスクや責任を背負える人


すべてのプロジェクトには、仲間がいてチームがあり、適材適所で仕事をしてくれる人たちがいます。では、リーダーの本郷さんが何をしているかというと、最初に描いたヴィジョンを語り続けることです。そしてもう一つは、チームでやることへのこだわり。なぜならば、本郷さんはベジータ理論を持っているのです!?



<べジータ理論>

©バードスタジオ/集英社/東映アニメーション

漫画『ドラゴンボールZ』のベジータをご存知の方は多いかと思います。ベジータは最大のライバルである悟空にいつも勝てません。その理由は2つあります。ひとつは、師匠たちの存在と謙虚さです。悟空には必ず師匠がいて、素直に教えを請い、謙虚な心で学ぶ姿勢があります。ベジータは自分が一番強いと思っているので、絶対に教わろうとしません。2つ目は、チームをつくれるということです。ベジータはエリートなので一人で戦いますが、悟空にはZ戦士という仲間がいます。一人でできることは高が知れている、ということを表しているのがドラゴンボールというわけです。


昔の本郷さんは、まさにベジータそのものだったといいます。けれども、大きな目標を一人で達成するは絶対むり。だから、悟空みたいにたくさんの仲間と一緒に戦いたいと思い、マインドの勉強をして、これまでみんなと一緒にやられてきたそうです。



<ルフィからの学び>

©尾田栄一郎/集英社

仲間が大切なのは分かりました。では、どうやって仲間を集めるのか?仲間を集める力はルフィから吸収したとのこと。ルフィとは、みなさんご存知、大人気漫画『ONE PIECE』の主人公です。そもそも一人で戦うとうまくいきませんし、みんな仲間になったほうがいい。


ここでのポイントは2つです。ひとつ目は、仲間を集めることが目的になってしまうと、仲間が集まらなくなってしまいます。一人ではできない夢を共有する人たちが仲間です。つまり、もう一つ大事なことは、声を上げて旗を揚げることです。仲間を集めて何をしたいのか明確にしないと仲間にはなり得ません。旗を揚げて行動すると、自分には無い能力をもった人が集まり、共感してくれる人が仲間になっていきます。


ルフィも海賊王になる!という途方も無いけど、シンプルで分かりやすい旗を揚げます。共有する目的は、大きくて分かりやすいものであればあるほど訴求力があると思います。それを実現できるかは、冒頭のリーダーの3つの資質になるんですね。




志とそろばん

本郷さんが大事にしているもう一つのもの。それは「稼ぐ」ということです。新しい会社やプロジェクトで、きちんと稼ぐこと。本郷さんの師匠にすすめられたのが「志とそろばん」です。志だけだと持続できません。そろばんのみだと金儲けだけになり、マインドが足りなくなります。両方あるからこそ、地域は変わることができる。本郷さんは、DAY OUTという民間で行う公園の利活用のイベントから、GREEN LOOP SENDAIまで収支を公開してくださいました。補助金なしですべて黒です、黒。みんなが共有できる志と仕組みを持続させるそろばんがあるから、人が集まり、参加した人たちが幸せになるハッピースパイラルが生まれるんですね。


ひとつの公園から始まったプロジェクトが、その利益を元に、より多くの人が関われる次の旗印が立てられれる。志を立て、目的を共有した仲間を集い、それを持続させるそろばんをはじく。それってシンプルかつ最強だと思うんです。




ほしい暮らしは自分でつくれる
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本郷さんにとってほしい暮らしとは、「美味しいコーヒーと美味しいパンがあったら幸せだと思います。でもそれをカフェではなく、外が好きだから公園とかストリートで食べたかった。」ということでした。それを寛容に認める街に住みたい。そこで、自転車でコーヒー販売(SENDAI COFFEE STAND)をすることから始めて、7ヵ月後に仙台市の晩翠通りに店舗を構えます。現在、仙台駅前はリトル東京と言われていて、東京の資本が多く入っています。そこで、本郷さんたちは駅から離れた晩翠通りにローカルの仙台として、ローカルの仲間と共に、ローカルの仙台をつくっています。本郷さんがお店を通して豊かな街を表現し続けていたら、周辺に面白い店舗が増えて、人通りの少なかった晩翠通りの価値が変化してきました。さらに晩翠通りは縦軸なので、横軸の定禅寺通りを関連させて仕掛けると面的になるのではと考え、GREEN LOOPを開催。今では新しいローカルのエリア価値を生み出しています。


本郷さんが今のような仕事が出来ているのには、2人のキーパーソンとの出会いがあったといいます。街づくりの大先輩に直接バトンを渡されました。喧嘩ばかりしていた行政のとある公務員に、あなたがやっていることこそ街づくりだと言われました。仲間がいて、後押ししてくれる先輩がいて、公民連携ができたからパワフルな活動になり、結果が出せるようになりました。そして、本郷さんが実際にやってみて思ったこと。


「 街をつくるのは行政とか街の偉い人ではなくて、街というものは自分たちでつくれるし、つくるものだ。」


20代で自分は人を輝かせることが得意だと知り、ベジータ理論で仲間の大切さを理解し、ルフィから仲間を集める力を学び、師匠から志とそろばんの必要性を教わった本郷さん。お上が行ってきた計画的な街づくりだけでは、うまくいかない面が出てきて、本郷さんのような民間のプレイヤーも活躍する交錯的な街づくりのフェーズに入ってきています。自分がほしい暮らしに、みんなが共感できて豊かだと思える街の将来像を乗せて、ローカルとしての仙台をつくり続けています。


公共のそもそも意味するところは、イコール行政ではなかったはずです。みんなの場所やみんなで手がけることが本来の公共です。つまり、これまでは何でもかんでも行政に押し付けすぎたと言えるかもしれません。本郷さんは公共の基点を本来の姿に引き寄せるとともに、公民連携だからこそ出来る手法で強力な推進力を生み出しています。でも、あくまでそういった動き出しの動機は「自分のほしい暮らし」にあって、それを小さくてもいいから自分でやってみていい。変化に対して恐れを抱いてはいけませんね。変化に対して喜びを感じ、それを共有できる仲間がいることの大切さを、今回本郷さんから教えていただきました。



 

DAY5のゲストには、「株式会社仙台秋保醸造所」代表取締役の毛利親房様をお招きします!毛利さんは震災をきかっけにご自身でワイナリーを設立され、現在は宮城の食のPR事業も行い、多岐に活躍されています。食を語る際に、本来は食のベースにある「人・風土」を知ることで、食にまつわるストーリーごと楽しむ豊かさをご講演いただきます!

し・か・も、秋保ワインのテイスティングもご用意してお待ちしてま~す \(^▽^)/

この貴重な機会をお見逃しなく!


詳細は以下のリンクをご覧ください♪



Writer profile

武智靖博 veeell Inc.ディレクター

中国上海での建築設計活動を経て、故郷の角田へ。

現在はコワーキングスペースGomboppaの番人。いつも年齢より若く見られる童顔王子。旅先の岩手の飲み屋で学生だと思われ、さすがに意気消沈。会社で多くの事業を抱えているため、何をしている人ですか?という質問にめっぽう弱い。

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