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【社長料理人への道】DAY6レポート-part3-


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マーケティングの基本的なフレームの「STP」を学んでいきます。

引き続き、マーケティングの基本的なフレームワークを使用したワークショップを行っていきます。前回のフレーム「3C」では、顧客・競合・自社の状況の3つの視点で自分のビジネスプランを大きく捉え、そこから見直しました。今回はもうひとつのフレーム「STP」のレポートをお届けします。



立ち位置を明確にする

ここからは、市場での自社商品やサービスの立ち位置を探し出すためのフレーム「STP」を学びます。STPとは、以下の3要素の頭文字をまとめたものです。自社商品やサービスが必要とされる市場はどこなのか、どのようなターゲットに向けて訴求していくべきなのか、どのような点で競合と差別化し独自の価値を提供するのか、このフレームを使って探っていきます。

●細分化(Segmentation)

市場を細分化し、ターゲットとする市場を決定する。

●ターゲット設定(Targeting)

ターゲット層を抽出する。

●ポジショニング(Positioning)

自社の立ち位置を明確化し、競合と差別化する。


このフレームワークを行う目的は2つあります。1つ目は「ターゲットを明確にすること」です。そのために最初に行う作業が細分化です。市場全体を下記の5つの領域に細分化し、自社商品やサービスの顧客ニーズを検証していきます。


1.地理的変数・・・地方・気候・人口密度

2.人口動態変数・・・年齢・性別・家族構成・所得・職業

3.心理的変数・・・価値観、ライフスタイル、購入動機

4.行動変数・・・買い物の頻度・経路、購買パターン

5.製品の使用パターン・・・使用用途・使用状況(シーン)


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「STP」のフレームを説明する本多さん。

さらに、細分化の次に行うのがターゲット設定です。ターゲット設定は細分化した市場の中から、どのような顧客をターゲットにするのか決めます。ポイントは自分が一番来て欲しい人を決めて、対象の顔が思い浮かぶまで絞ることだと本多さんは話します。顧客を細分化すればするほど、その相手に提供すべき価値が何なのか考えやすくなります。そうすることで、より有効な打ち手を考えることができます。自社商品やサービスは誰を狙うのかによって、価格の設定や広告・宣伝の方法、販売戦略が異なります。

市場全体のの「細分化」と、その中から狙うべき顧客を絞る「ターゲット設定」をすることが、STPの1つ目のステップです。このステップを確実に踏むことで、次の分析にスムーズに移行することができます。


2つ目はポジショニングを行い、「自社と競合との提供価値の違いを明確にする」ことです。 ポジショニングの目的は、市場を細分化し、ターゲット設定した顧客に対して、どのように自社の商品やサービスを価値提案していくか決めることです。下記の図のように、縦と横の2軸に分けて、競合の商品やサービスと比較して自社の商品をどこに位置付けるか明確化します。


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「ポジショニング」は、自社の商品をどこに位置付けるか明確化します。

ここで大切なポイントはお客さんの視点で考えることです。前回の3Cのフレームの時と同様、競合を決めるのはお客さんです。自社の製品やサービスに自信がある人ほど、自社の状況だけをフォーカスしがちになります。そうならないためにも、 セグメンテーションをした上でターゲティングを行い、ターゲット視点で深くニーズを探るためにヒアリングをし、その結果を基にポジショニングすることが有効です。ポジショニングまで出来れば、競合との違いをプロモーションにも生かすことできるので、顧客に対して独自の価値を提案することができます。自社の商品やサービスは競合の商品と比べてどう違うのか、如何にしてお客さんに提供価値の違いを認識してもらうことが肝になります。




ワークショップ

これらのポイントを踏まえ、受講者の皆さんはSTPのフレームを活用して自分のビジネスプランの想定するターゲット、競合との価値提供の違いを見直しました。その結果を発表するワークショップを行いました。


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STPのフレームを実践する受講生

◆一條英樹さん◆

メインは30〜40代の女性です。その理由は、スープカレーは薬膳料理なので、美容や健康によいためです。想定しているエリアは仙南エリアから仙台で、30代~40代の美容と健康に気遣っている女性がターゲットと考えます。

→本多さんコメント

女性をターゲットにする場合、女性の気持ちは女性の方が分かるので、女性の意見を聞くとよいと思います。仙台で働いているOLの方もターゲットになるかもしれませんね。

仙台からのお客をターゲットにすると、仙台市内のお店も競合になるかもしれません。


◆佐藤真紀さん◆

メインは40代〜60代の女性です。健康に気遣っている人で、旬の野菜の美味しさを知っている人、野菜料理を食べたい人と思っている人がターゲット考えます。エリアとしては仙台方面を考えていたものの、実際には福島方面からの60代〜70代が多く、40代が少ないです。40代の女性が少ないのは、普段、仕事をしている人が多いのでその面があるのではないかと考えます。

→本多さんコメント

60代~70代の非日常を求める方をターゲットとして徹底的に極めるのがいいと思います。60代~70代の非日常は何かということを考えることも大切です。


◆齋藤亮さん◆

メインは20代女性です。角田の季節野菜を使用したハンバーガーを想定しているので、女性の方が需要があるのではないかと考えています。

→本多さんコメント

季節感を好む20代の女性はどういう人なのか、ユーザーヒアリングすることが大切になってきます。Restaurant&Bar Panchでハンバーガーを提供する場合は、最初に頼んで欲しいのか、最後に頼んで欲しいのか、お客さんが来店してからどのタイミングで注文して欲しいのかを想定しておくことも大切になってきます。



本多さんから最後に皆さんに一言。


「やりたいことを追及してやってください」


その言葉を最後の一言にしたのは、本多さん自身が先頭となってMARUMORI-SOUNA株式会社を創業したことで、身をもって困難を体感しているからです。市場をみると、日本は豊かで、たくさんの食があり、どこに行ってもおいしいものを食べることができます。お取り寄せもできるので、ライバルが本当に多いのが現実です。その中でビジネスを継続していくには、自分のやりたいことで突破していかないといけません。そうしなければ数ある競合の中に埋もれてしまいます。尚且つ、お客さんに認められて、お金を生み出さないとビジネスが成り立ちません。そのためにも、自分だけの視点だけでなく、お客さんの視点を持ち続けて、 自分が最も来て欲しい人の顔が思い浮かぶまでターゲットを絞りこんでください。MARUMORI-SOUNAで提供する“サウナめし”も絶賛募集中です!ぜひ皆さんの飲食物とコラボしたいと思っていますので、今後もよろしくお願いします!と話す、最後まで前向きな本多さんのレクチャーでした。

DAY6のレポートはこれで以上となります。今回学んだ「3C」と「STP」のフレームは、自分のビジネスププラン全体の抜け漏れや思考の偏りを防ぐために活用する基本的な枠組みです。マーケティングの基礎となる部分ですので、現在創業している方も、これから創業する方も、「3C」と「STP」の視点で今一度自分のビジネスプランを再考してみてはどうでしょうか。今回紹介したフレームを活用することで、今まで見落としていた視点や、予想していなかった市場を再発見できるかもしれません。



 


次回の開催は11月25日(日)となります。

「商品化に向けて」

10:00~16:05 @Gomboppa


次回は、財務・原価計算・プロモーション方法の講座です。ミライトス株式会社代表取締役の鈴木圭介様をゲストに迎えて、ご講義いただきます。いよいよ最後のレクチャーです!!

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